働き方の選択肢が増えて、あえて正社員ではなく派遣という働き方を選択する人がいることを、この派遣先で知りました。
私とペアを組んで、マニュアル制作に励んでいる30代の設計者も、自ら派遣社員を選択し、この派遣先を利用しながらスキルアップに挑んでいます。
私から見れば、バリバリスキルがあって、正社員になるチャンス(←「チャンス」と言う思考自体、古いのでしょうね。)はいくらでもありそうな人材ですが、「正社員にはなりたくない。(自分の好きな)設計の仕事ができなくなるから」という理由で、派遣社員として働いています。
おそらく職人気質なのでしょう、煩わしい責任を持ちたくないのだと思います。
確かに、正社員の方々は実務はほぼせず、マネージメント業務に徹し、実務は派遣社員にふるといった具合に、調整・調整・調整、会議・会議・会議、管理・管理・管理の毎日を送っています。
(はるか昔の私の記憶の中のこの派遣先では、実務も正社員がこなしていたから、正社員の人数が多かった古きよき時代だったのでしょう。)
以前『派遣のヒエラルキー』でも書きましたが、もはやこのピラミッドは、私の昭和の古い考えだったのかもしれません。
昭和で育った私は、『仕事をする=正社員』という働き方が刷り込まれているため、「派遣社員」で働いていることに若干の負け犬感を覚えていました。
自ら働き方を選べるようになったこの時代、どちらが上とか下とかなく、こんな感じ(↓)が正しいのかもしれません。私も変化に対応しなくてはいけません。
- マネージメント能力のある人=正社員
- 職人=派遣社員
自分の適性をよく理解している人こそが、働き方を自ら選び、対価も含めて満足感を得ながら仕事をすることができるのでしょう。
ただね、若いうちは、自分の好きな仕事だけをするのではなく、さまざまな経験を重ねた方がいいとも思っています。
正社員だと自分に適していない難易度高め(と思っている)の仕事もこなさなければならず、こなすうちに意外とできたってことはザラにあるわけで、新たな自分を発見し、必然的に経験値が上がり、そして成長していく段階で人間の幅も広がっていく・・・とこんな感じで、なにごとも経験にまさる成長ないと思っています。
(自分がそうだったように・・・)
なので、私は40代までは正社員として働いてある程度の経験と実績を積むことをおススメします。(やはり昭和の人間からは抜け出せそうもないのでしょうか)