アフロ de 派遣

~ 小さな会社のCEOから、大きな会社の派遣へ ~

生活残業

この派遣先に来て、はじめてこのワードを耳にしました。

 

私の中の残業とは、仕事量が多すぎて定時内ではさばき切れなかった仕事を、定時外に仕方なく残ってする、そんなイメージでした。

納期と仕事量のバランスが崩れて、80h/月の残業をしていた時期もありましたが(まだ36協定がない頃)、しんどかった記憶しか残っていないので、私の中では『残業=悪』でしかありません。

 

なので、この生活残業というワードを聞いた時には、最初意味が分かりませんでした。が、文字通り生活のために残業をするということで、正社員も派遣社員も、コレをやっている人がけっこういます。

36協定で残業時間に制限がある中、申請して通ればさらなる残業も可能なのですが、「申請して通ったから今月はまだ残業ができる!」と嬉しそうに言う人もいるのです。

残業って、嬉しいの?!苦痛でしかない私は意味不明です。

まだ派遣されて半年くらいの頃、仕事の指示を出した上司が私より先に帰ったことがありました。

私からすると、あんたからの仕事を納期に間に合わせようと必死こいてやってるのに、「なぜあんたが私より先に帰る?!あっ、そう。じゃあ私も帰っちゃうよ~」と、帰ったことがあります。

でも、今思うと、あれは上司の中では全然アリで、むしろ残業ができるほど仕事を与えているといった無意識の感情があったのではないかと思うのです。

 

生活残業をしている人は、すごくゆっくり仕事をしています。そして、明らかにオーバークオリティーでしょうというくらい時間をかけて仕事をしています。

本来であれば8時間でできる仕事を10時間かけてやっています。

そして、よく喋る。

私も喋りかけられるのですが、この喋る時間が半端ない。30分以上は普通に喋ります。仕事の話の倍以上はくだらない話をするので、定時で帰りたい私は、顔は笑顔、心の中は早く自分の席に戻れ~!と言っています。

ついに先週は、この心の声が漏れてしまい、複数人私の席に集まってワチャワチャと喋りだしたので、「散れ~!」と言ってやりました。「怖~~~いぃ」と言って、みんな散っていきました。(笑

 

本当に忙しく残業せざるを得ない人たちからすると、こういう人たちを見ると、「ちんたら仕事をしやがって、残業なんかせずにとっとと帰れ、オレは定時内も定時外もフルで仕事をして適正に残業代を申請してるんじゃ~ぁ、いい迷惑なんじゃ~ぁ!」と思っているのではないかとヒヤヒヤします。

なんとなくそんな空気も感じるので、残業せずに帰る私(言いかえれば定時内にきっちり仕事をこなす私、さらに言えば残業代という経費がかからず仕事をする私←くどい?!)を、褒めてくれとも思います。(笑

 

でもね、この生活残業というワードを聞いてからは、この人たちは、こうやって残業する時間を確保して、この人たちはこの人たちなりに基本給を上げない会社側への小さな抵抗を無意識にしているのかと思うと、「がんばれ~!」と応援したくもなっちゃうのです。(笑

 

時間を売るのではなく、単価をあげて稼ぎたいと、また思ってしまいました。